人類は衰退しました 5
- 作者: 田中ロミオ,山崎透
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2010/01/19
- メディア: 文庫
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駄目人間過ぎるぞ主人公! 今回は主人公の過去編とレトロゲー愛好家歓喜の二本立てで、主人公の駄目人間っぷりがこれでもかと炸裂中。
一本目は凄く軽快なテンポで話が進み、スイスイ読み進められるのに結構ボリュームを感じる。話の進行そのものというか、どこか機械的な先生や世界そのものがいろんな意味でアンチテーゼになっているような邪推も出来るが、きっと気のせいだということにしておこう。というか、具体的な例が思いつかない。主人公は元から結構アレな性格だったけど、学校で更にアレになっていくのが何とも言えない。というか、この世界基本的にアレでダメな人たちしか居ないのか、うん、ダメだこいつら、早く何とかしないと。
それにしても、魔女ことYが可愛い。いや、これはこれで結構な駄目人間なんだけど、可愛い。ドイツ娘もなかなかな病んデルセンっぷりで可愛いっちゃ可愛いのだが、やっぱり孤独な一匹狼キャラが好きなんだろうな、自分。
二本目は、レトロゲームの世界と混濁。若者のつもりだったけど、結構何のゲームが元ネタなのか分かるのも多くて楽しい(勿論、分からないのも多数)。一本目の学校の話がなかなかに重苦しくも痛快な話だったのに対して、二本目はもうひたすらにアドベンチャーで、頭からっぽの妖精さん状態で読めるのも楽しい。
結論。全体でとても面白い! ロミオは相変わらず楽しんでるなぁ……
名言
「のばらの会にようこそ! 何か質問はある?」
<魔女先輩>の質問に、私はぼんやりと素で答えてしまいます。
「退会手続きはどうすれば?」
――――
「なんてことを! のばらの会はアンデルセン童話のようなよい雰囲気のサークルだったのに!」
「実態は病んでるセン童話だったわけだが」