あやかしがたり
- 作者: 渡航,夏目義徳
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2009/05/20
- メディア: 文庫
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著者の渡航先生曰く、時代劇ライトノベルだそうです。まあ確かに時代設定は江戸のようだけど、やってることは基本的にライトノベルと大して変わらないのでライトノベルでしょう。非常に手堅く作られた感じのする一作で、物語がスッと頭の中に入ってきてくれるのが有り難い。不満があるとすれば、くろえが仲間になるくだりが非常に余計というかなんというか、うーん、ましろ? いや、今後への伏線? みたいな感じで何やらきな臭い匂いを感じてしまうところ。でも、ましろもくろえも可愛くて選ぶの難しいよな……
まあ何というか、ヒロイン萌えと燃えがある、剣客活劇なんだろうか。地の文もテンポ良く進むし、キャラに味もあるし、面白い。難点があるとすれば、正に時代劇と一緒で、話が分かりやすすぎて、その点で楽しむことはあまりないこと。ただ、簡単な勧善懲悪ではなくて、むしろ悪を纏った善の方を守っているのが、単なる時代劇とはちょっと違うかも知れない。
ふくろうの正体は、多分今後の続刊が出るだろうから、そこで明かされるのかも知れぬ。なんか目的あって新之助についてきたくさいので、それは今後のお楽しみなのか。
いまいち微妙な感じのガガガ大賞ですが、これは面白いです。いや、ロミオ先生パワーとかじゃなくて、普通に。
あと、「つかれてる」に充てる漢字は、お・り・が・みのせいで瞬間的に分かってしまった。
あと、ましろ可愛い。
名言
「にしゃーっ! もう、なんなのよーっ!」