化物語(下)

化物語(下) (講談社BOX)

化物語(下) (講談社BOX)

 上巻を今年の春に読んで、何となく忘れていたままアニメの放送が始まり、また新房かと思いつつも結構面白かったので、急いで下巻を本棚から引っ張り出す。
 ストーリー的には上巻の方が面白かった。会話の掛け合い的には、下巻の方が面白かった。というか、この本はストーリーも何もほとんどが会話な気がするから、そういう意味では下巻の方が面白かったのかも知れない。そういうキャラ設定だからだろうけど、八九寺と神原の会話レベルが高すぎる。というか、無理だろこいつらに完璧なツッコミを入れることそのものが。
 なでこスネイクはともかく、つばさキャットには特段話と言えるほどの話も無かったし、ホントに全部会話で何とかなってる本。ある意味凄いというか、それってどうなのというか、難しい所である。でも、最初から判ってはいたけれど、翼が暦の事を好きだって猫が教えちゃう辺りのくだりは良かった。
 とまあ、この本の本当の魅力は、八九寺と神原と暦のハイレベルすぎる非日常会話が六割、翼かわいいよ翼成分が二割、撫子のロリ成分が一割、今までの全部ぶっ飛ばして戦場ヶ原ひたぎのツンヤン素直クールっぷりを楽しむのが十割だと思う。要するに、戦場ヶ原蕩れ〜って事だろう。絶対に流行らないが。
 伏線を貼るだけ貼っておいてほとんど回収していないので、これは要するに傷物語偽物語も買えと言うことなのだろう。ああいいさ、買ってやると言いたいが、一気に買うのは財布のダメージがデカイので、とりあえず刊行順にゆっくりと買っていくことにする。ああ、講談社BOXは財布にやさしくねえな。

 名言
「メインの単語をおっぱいと置き換えていやらしくならない台詞なんかねえよ!」