マリア様がみてる 卒業前小景

マリア様がみてる 32 卒業前小景 (コバルト文庫)

マリア様がみてる 32 卒業前小景 (コバルト文庫)

 うちのサークルでは、祥子様たちが卒業するまでに何冊の単行本が出るか、フレームオブマインド辺りから本格的に予想を始めていました。現在四冊で、もし次の巻で祥子様たちが卒業されたら、うちの予想は全員外れということになります。予想は六冊だったので。
 そんな予想が成立するくらい、あり得ない延命措置を受けているマリみてですが、そろそろ安楽死させてやってもいいと思います。既に有終の美は飾れないけれど、早めにトドメを刺した方が良い。
 チャオ・ソレッラ辺りまでは、祥子様たちが卒業したら終わるだろうという楽観的な予想をしていましたが、有馬菜々の出現や瞳子のバックグラウンドなどを考えると、祐巳たちが卒業するまで続きそう……今までスクールランブルやHOLICや漫画版涼宮ハルヒなども根気よく買っていた自分でも、そろそろ投げたくなります。ってか、本棚に入りきらないのでマジやめてください。
 本編は、相も変わらず何度目かすら分からないお互いの絆を確かめ合うスールたちの群像劇。それしかネタがないんだな、と確かに伝わってきます。長編の合間に数あわせのように発刊される短編集は、大抵絆を確かめ合って終わりです。正直、面白くありません。
 一番納得いかないのは、通称デコさまこと黄薔薇さま江利子様に出番が皆無なところ。聖様と蓉子様は仲良くやっていらっしゃるのに、なんでデコ様だけのけものなのか。そんなに恐竜オタクの熊と同棲するのが忙しいのか! カムバック黄薔薇様! あ、でも聖様と蓉子様の夫婦生活もできればもう少し詳しい描写を。

 名言
志摩子? わからない。でも、会いたくなったら来るでしょ。あの子の場合は、さ」