ほうかご百物語 4

 奈良山分が足りない。出番が少ない。どうやら、あとがきを読む限りだと、奈良山は随分と人気キャラらしいです。まあ、そりゃそうだろうなー、などと改めて納得するだけですが。
 前半が凄く失速感アリ。読みながら、「おかしいな、やっぱりこのペースじゃ無理なのかな」とか思っていたけれど、一番最後だけ結構良い感じだったので、終わりよければ全てよし、なのだろうか?
 既刊の三冊ほどの面白さは無く、やっぱり徐々に失速を始めている様にも思える。ただ、既刊もめちゃくちゃ面白いというわけでもなくて、手堅いレベルが三作並んで凄いって感じなので、ここで失速すると一気に全体のレベルがガクッといってしまいそうなのが怖い。なにやら、単に妖怪と戦うだけじゃなくて、親玉の存在をがんばって伏線張ろうとしている感が凄くしてくるので、そっちに気を取られすぎているのだろうか。でも次も期待してます。
 主人公のキャラが段々としょーもない感じになっていく。イタチさん好き好き病も、ちょっとここまでくるとしつこいかも。そう言う意味でも、ずっと同じパターンで単行本を重ねるのではなく、このシリーズを綺麗に終わらせて次のシリーズに取りかかってくれたりしないだろうか。最終目的の変わらないシリーズモノは、五冊か六冊で終わるのが綺麗に終わる目安なんじゃないだろうかとか思ったりもするので、綺麗に終わらせてくれないかな。電撃の引き延ばしシリーズなんてもう見るに堪えないのが多いし。このキャラの主人公でもう何冊も引っ張っていくのは、厳しいんじゃないんだろうか。
 ああ、あと新井さんと奈良山くんのスピンオフとか読みたい。ロリ先輩と純情江戸橋先輩のスピンオフも読みたい。というか、ここまで主人公以外のキャラがハッキリ立っていたら、スピンオフの方が面白いんじゃないだろうか? いかん、そりゃとらドラ病だ。

 名言
「あたし、そんなへんなものを真一に飲ませたりしないけど」
「知ってる。だから好きなんだ」