とらドラ8!

とらドラ!〈8〉 (電撃文庫)

とらドラ!〈8〉 (電撃文庫)

 相変わらず、竜児の顔面描写がおもしろい。

 とらドラの八巻目。正直、五、六巻あたりから(自分の中で)全力で話が迷走し始めていたので、少しだけ読むのが億劫だった。
 竜児と美乃梨の関係に決着がつくかと思いきや、まさかの次巻に続く。いや、シリーズものなので常に次巻に続くなのは当たり前なんだけど、一つのイベント事を解決しないまま次に持ち越しって形は、とらドラ!では初めてだった気がする。豆腐のように脆い俺の記憶に無いだけかもしれないけど。
 個人的には、主人公とメインヒロインがお互いに別の好きな人がいるという、対角線型のラブコメだった初期の流れが好きだったので、最終的な竜児と大河という決着には個人的にあんまりすっきりしない感が残る(四巻あたりからずっと残ってた)。けれど、ここまできたら多少は気になるので続刊を待ってます。あと三巻くらいですっきり終わらせてほしい。
 迷走していても、話そのものは結構好きだった既刊と違って、今回はイマイチ盛り上がりに欠けるかな? というのが全体の感想。緊張感はMAXだったけれどもね。次巻と合わせて一つの感想にしたいので、今のところはまだ前半部分が終わっただけと認識。この巻の見所は、ホテルが燃えるくだりと、絵師のヤスが描いたあとがきか。しかし相変わらず、竜児の顔面描写がおもしろい。あと、やっぱり男の友情は熱いな。
 萌えの部分では、巻を増す事に憎めない毒舌家に成長していくばかちーが最高。ってか、俺はばかちーのために最後までとらドラ!を買うと宣言しても良い。自分の気持ちにも素直になれず、初めて出来た本当の友達を応援したいけれど、かといって素直になれないばかちーの可愛さに萌え死ぬ。ばかちーよ、おまえは俺のところに嫁に来い。主演川嶋亜美、制作総指揮逢坂大河の『物真似五十連発』を俺に見せろ!
 なんやかんやで、次巻を期待しています。

 名言
「燃えてなくなりました!」