やってきたよ、ドルイドさん!

やってきたよ、ドルイドさん! (MF文庫J)

やってきたよ、ドルイドさん! (MF文庫J)

 ひらめきってきっとこういう風に成り立つんだな、と
 大好きなカードゲームであるマジック:ザ・ギャザリングにて、「ドルイドの誓い」という頭おかしいレベルに壊れた能力を持ったカードの、あまりにぶっ飛んだ能力を悪用したオース系と呼ばれるデッキがありまして、その中でも格段に性根が腐ってるとしか思えない「メガパーミッション・オース」が一軍デッキだった自分にとって、何となく手に取ってしまうタイトルでした。新人賞佳作とか金色の帯も付いてたし。
 ぶっちゃけ、あんまり面白くは無かったです。主人公がどういう人物なのか分かりづらく、どーもスッキリ読めませんでした。テンポは早くて良いんですが、イマイチ盛り上がる場所もありません。
 イラストは超絶良いです。というか、タイトル買いと表紙買いです。あとがきでも説明されていた、ドルイドをヒロインに起用する発想は凄く好きです。というか、ひらめきってきっとこういう風に成り立つんだな、ということを良い意味で理解させてくれるあとがきでした。
 ストーリーは学園異能系? 学園動物系? なんなんでしょうね? さっぱりわかりませんが、とりあえず動物とかお化けとか変態とか色々出てきます。主人公以外のキャラは結構濃いかも。しかし、友人の知子嬢は、最後辺りに何かばばーんと活躍してくれるんじゃないかと思っていたけど、結局何でもなかったですね。
 設定にも悪い意味で突っ込みどころは満載ですが、まあそれは外人モノのお約束ということで無視しても全然問題ないかと。
 ネタ、というかパロディというか、一発ギャグというか、そういう要素は多めです。でも正直、使えば使うほど内容が薄くなる感じがして、ちょっと微妙でした。
 MFはゼロ使の一巻だけと、くじアンしか読んだこと無いんですが、レーベル自体がこんな感じなんでしょうか? どうにも毒にも薬にもならない感じで一杯です。
 因みに、カウンター・オースはノンクリーチャーデッキ相手だと手も足も出ません。対策として押収とかも入れてましたが、限界があります。

 名言
「ジョンブルの言葉など覚えたくもない」